職場での腰痛予防、何から始める?厚生労働省の指針から学ぶ実践ポイント

腰痛はなぜ起こる?職場でのリスク要因を知る
腰痛は、日本の労働者が抱える最も一般的な身体的トラブルのひとつです。特に、製造業、小売業、医療・介護分野など、長時間の立ち作業や中腰姿勢を伴う業務では、腰痛が深刻な問題として現場を悩ませています。厚生労働省が発表した「職場における腰痛予防対策指針(2013年改訂版)」では、職場での腰痛の主なリスク要因を体系的に整理しており、以下のような要素が腰痛の発症と関連しています。
- 不自然または無理な姿勢:腰を曲げたままの作業、中腰、ひねりながらの動作などが腰に負担をかける。
- 繰り返し動作:同じ作業の反復が筋肉疲労を蓄積させ、腰痛につながる。
- 重量物の取り扱い:重い荷物の持ち上げや運搬、押し引き作業。
- 振動:運転作業や機械操作による腰部への振動刺激。
- 温度・湿度などの環境条件:寒冷な環境では筋肉がこわばり、腰痛リスクが高まることも。
これらのリスク因子は単体でなく、複数が重なることでさらにリスクを高めます。たとえば「冷えた作業場で重い荷物を中腰で繰り返し運ぶ」といった状況は、典型的な高リスク作業です。

腰痛予防は職場の総合的な取り組みで実現する
厚労省の指針は、腰痛対策を個人任せにせず、経営層から現場までが一体となって取り組む必要性を強調しています。以下の4つの柱が対策の基本となります。
1. 作業方法の見直しと作業負荷の低減
- 作業工程を分析し、過度な負担がかかっている箇所を特定。
- 手作業の一部を機械化する(例:電動昇降装置、搬送補助具など)。
- 重量物の取り扱いを分担制にする、または作業台の高さを調整することで前かがみ姿勢を防ぐ。
2. 作業環境の整備
- 床面を滑りにくくし、転倒リスクを減らす。
- 作業スペースを十分に確保して無理な動作を防ぐ。
- 温度や湿度の管理、適切な照明の設置も腰痛予防に有効。
3. 教育と訓練の実施
- 腰に負担をかけにくい「正しい持ち上げ動作(膝を曲げ、荷物を身体に近づける)」を徹底指導。
- 実技を交えた腰痛予防研修を定期的に行う。
- 管理者向けにはリスクアセスメントの手法や労災防止のためのマネジメント教育を実施。

4. 健康管理と早期対応
- 年1回以上の健康診断を活用し、腰痛に関連する症状をチェック。
- 腰痛発症後はすみやかに業務の見直しや配置転換を検討。
- 産業医や保健師との連携も重要。
立ち仕事の現場で取り入れたい具体策
長時間の立位作業を伴う職場では、腰や脚への負担が積み重なりやすいため、次のような工夫が腰痛予防に効果的です。
- フットレストの設置:片足を時々乗せることで腰の筋緊張を緩和。
- 疲労軽減マット(立ち作業用マット)の導入:足裏の衝撃を吸収し、脚と腰への負担を軽減。
- 椅子の併用(座り休憩の推奨):可能な限り適度に座るタイミングを設ける。
- ローテーション勤務:立ち作業と座り作業を交互に行うなどの配置を工夫。
- 作業スペースに余裕を持たせる:動作にゆとりがあると無理な姿勢をとらずに済む。
まとめ:腰痛予防はコストではなく投資
腰痛による労災認定や休職者の発生は、職場の生産性低下や人材流出に直結します。短期的には対策にコストがかかるように見えても、腰痛の予防は長期的には企業にとって大きなリターンとなり得ます。
働き方改革、安全衛生対策、人材の定着といった課題の中で、腰痛予防はあらゆる産業で無視できないテーマです。今回紹介した厚労省の指針をもとに、まずは自社の作業現場のリスクを「見える化」し、できる対策から一歩ずつ実行していきましょう。
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