【ストレスチェック義務化へ】ストレスチェック外部委託の選び方|中小企業向けサービス比較のポイント

「ストレスチェックを実施しなければならないけれど、社内にノウハウがない」「ストレスチェックの外部委託先をどう選べばいいのかわからない」――そんな悩みを抱えていませんか? 2015年の改正労働安全衛生法の施行により、常時50人以上の労働者を使用する事業場ではストレスチェックの実施が義務化されました。さらに近年は、50人未満の事業場でも努力義務として実施が推奨されており、中小企業にとっても他人事ではありません。
とはいえ、産業医が常駐していない中小企業では、自社だけでストレスチェックを適切に運用するのは容易ではありません。そこで注目されるのがストレスチェックの外部委託です。しかし、委託先のサービスは種類も価格も多岐にわたり、「どこに頼めばよいのか」と迷う担当者も少なくないでしょう。
この記事では、ストレスチェックの外部委託サービスを比較検討するために押さえておきたいポイントを、費用相場や選定基準とあわせてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- ストレスチェック外部委託サービスの主な4タイプとそれぞれの特徴
- 委託先を比較するときに見るべき6つのチェックポイント
- 費用相場(1人あたり500〜3,000円)の内訳と価格差の理由
- 50人未満の事業場が活用できる無料の公的支援制度
- 選定時に見落としがちな法令準拠・個人情報管理の注意点
ストレスチェック外部委託サービスの4つのタイプ
ストレスチェックの外部委託先は、大きく分けて以下の4つのタイプに分類できます。それぞれ得意分野やサービス範囲が異なるため、自社のニーズに合ったタイプを選ぶことが重要です。
| 比較項目 | EAP事業者 | 産業保健サービス会社 | クラウド型サービス | 健診機関の付帯サービス |
|---|---|---|---|---|
| 主な強み | メンタルヘルス全般の包括支援 | 産業医・保健師の専門的対応 | 低コスト・手軽な運用 | 健康診断との一括管理 |
| 費用目安(1人あたり) | 1,500〜3,000円 | 1,000〜2,500円 | 500〜1,500円 | 800〜2,000円 |
| 面接指導 | 自社カウンセラー等で対応可 | 産業医が直接対応 | オンライン面談等で連携 | 提携医師が対応 |
| 集団分析 | 詳細な分析・コンサルティング | 職場環境改善提案まで対応 | 自動レポート生成 | 基本的な分析レポート |
| 適した企業規模 | 中〜大規模 | 小〜大規模 | 小〜中規模 | 小〜中規模 |
EAP(従業員支援プログラム)事業者
EAP事業者は、メンタルヘルス対策を中心とした従業員支援の専門機関です。ストレスチェックの実施だけでなく、カウンセリング、復職支援、管理職向け研修など、メンタルヘルスに関する包括的なサービスを提供しています。
メリット
- ストレスチェック後の高ストレス者へのフォロー体制が充実している
- メンタルヘルス対策全般をワンストップで委託できる
- 組織分析に基づく職場環境改善のコンサルティングまで対応する事業者が多い
デメリット・注意点
- 費用が比較的高い(1人あたり1,500〜3,000円程度)
- 包括契約のため、ストレスチェックだけ委託したい場合には割高になることがある
- 事業者によってサービス品質にばらつきがある
産業保健サービス会社
産業医の紹介・派遣や、産業保健に関する各種サービスを提供する会社です。産業医や保健師といった専門職が直接関与するため、法令に準拠した質の高いストレスチェック運用が期待できます。
メリット
- 実施者として産業医や保健師が直接対応するため、信頼性が高い
- 面接指導から就業上の措置に関する意見書作成まで一貫して対応できる
- 産業医の選任義務がある50人以上の事業場では、産業医契約とセットにすることでコストを抑えられる場合がある
デメリット・注意点
- 地方では対応できる事業者が限られることがある
- 産業医の個人的な力量や相性に左右される側面がある
クラウド型ストレスチェックサービス
Webシステム上でストレスチェックの実施から集団分析までを完結させるサービスです。近年最も成長が著しいタイプで、手軽さとコストパフォーマンスに優れています。
メリット
- 1人あたり500〜1,500円程度と最も低コスト
- 従業員がスマートフォンやPCから回答できるため、実施率が高まりやすい
- 結果の自動集計・レポート生成により、担当者の事務負担を軽減できる
- 導入から実施までのスピードが速い
デメリット・注意点
- 実施者(医師や保健師)の関与が限定的な場合がある
- 高ストレス者への面接指導は別途手配が必要なサービスもある
- システムの使い勝手や集団分析の精度はサービスによって差がある
健診機関の付帯サービス
すでに定期健康診断を委託している健診機関が、オプションとしてストレスチェックを提供するケースです。健康診断と一括で管理できる利便性が最大の特徴です。
メリット
- 健康診断の受診タイミングに合わせて実施でき、従業員の負担が少ない
- 健診結果とストレスチェック結果を一元管理できる
- すでに契約関係があるため、導入がスムーズ
デメリット・注意点
- ストレスチェック専門ではないため、集団分析や職場環境改善の提案力に限界がある場合がある
- 面接指導の体制が十分でないケースもある
- 紙ベースの実施が多く、結果の即時性に欠けることがある
委託先を選ぶときの6つの比較ポイント
ストレスチェックの外部委託先を比較する際には、単に費用だけでなく、サービスの質や法令準拠の確実性を含めた総合的な視点が欠かせません。ここでは、選定時に必ず確認すべき6つのポイントを解説します。
ポイント1: 費用体系と1人あたり単価
ストレスチェックの外部委託費用は、一般的に1人あたり500〜3,000円程度が相場です。ただし、この金額はサービス内容によって大きく異なります。
厚生労働省が公表している「ストレスチェック制度導入マニュアル」(2015年)でも、外部機関への委託は実施方法の選択肢として認められており、費用対効果を踏まえた選定が重要とされています。
費用を比較する際は、以下の点を確認しましょう。
- 基本料金に含まれる範囲: 調査票の配布・回収、集計、個人結果の通知、集団分析まで含むか
- 追加費用の有無: 面接指導、集団分析の詳細レポート、未受検者への督促等は別料金か
- 最低利用人数・初期費用: 少人数の事業場では最低料金が設定されている場合がある
ポイント2: 実施者の資格と体制
労働安全衛生法第66条の10では、ストレスチェックの実施者は医師、保健師、または厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師・精神保健福祉士等でなければならないと定められています。
委託先を選ぶ際は、誰が実施者となるのかを必ず確認しましょう。実施者が明示されていなかったり、資格要件を満たしていなかったりするサービスは避けるべきです。
ポイント3: 面接指導の対応
高ストレスと判定された従業員が面接指導を希望した場合、事業者は医師による面接指導を実施する義務があります(労働安全衛生法第66条の10第3項)。
面接指導まで一貫して対応できる委託先であれば、高ストレス者が出た場合にもスムーズに対応できます。特に産業医がいない50人未満の事業場では、面接指導を担当する医師の手配まで含めたサービスかどうかが重要な判断基準になります。
ポイント4: 集団分析の機能と質
集団分析は努力義務ですが、職場環境の改善に直結する重要な情報源です。厚生労働省も「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」(2019年)の中で、集団分析を活用した職場環境改善の重要性を強調しています。
委託先によって、集団分析の内容には差があります。
- 基本レポート: 部署ごとの高ストレス者割合、仕事のストレス判定図の提示
- 詳細レポート: 経年変化の分析、全国平均との比較、改善提案の付記
- コンサルティング対応: 分析結果に基づく職場環境改善の具体的なアドバイス
ポイント5: プライバシー管理と個人情報保護
ストレスチェックの結果は要配慮個人情報に該当し、取り扱いには特に慎重さが求められます。厚生労働省の「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」(2015年、2018年改正)では、以下の点が明確に定められています。
- ストレスチェックの結果は、本人の同意なく事業者に提供してはならない
- 結果の保存は実施者または実施事務従事者が行う(事業者が直接保管しない)
- 結果の保管期間は5年間
委託先がこれらの法令上のルールを確実に遵守しているか、具体的な情報管理体制(データの暗号化、アクセス権限の設定、サーバーの所在地等)を確認しましょう。プライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得しているかどうかも、判断材料の一つになります。
ポイント6: サポート体制
初めてストレスチェックを外部委託する場合、運用に不安を感じる担当者は少なくありません。以下のようなサポート体制が整っているか確認しましょう。
- 導入支援: 衛生委員会での審議事項の助言、社内規程の作成支援
- 実施中のサポート: 未受検者への督促、問い合わせ対応
- 実施後のサポート: 結果報告書の作成支援、労働基準監督署への報告書作成サポート
- 担当者の専任制: 毎回同じ担当者が対応してくれるか
50人未満の事業場が使える無料の公的支援
50人未満の小規模事業場の場合、地域産業保健センター(地さんぽ)を活用することで、ストレスチェックに関する支援を無料で受けることができます。
地域産業保健センターは、独立行政法人労働者健康安全機構が全国約350カ所に設置している施設で、産業医の選任義務がない小規模事業場を対象に、以下のような支援を行っています(労働者健康安全機構, 2024)。
- 健康相談窓口の開設(医師による面接指導を含む)
- ストレスチェック後の医師による面接指導(無料)
- 長時間労働者への面接指導
- 産業保健に関する情報提供
また、厚生労働省の**「ストレスチェック実施促進のための助成金」**制度(年度ごとに内容が変更される場合があります)では、従業員50人未満の事業場がストレスチェックを実施した場合に、一定の費用が助成されることがあります。委託先を選定する前に、最新の助成金情報を確認することをおすすめします。
選定時に見落としがちな3つの注意点
法令準拠の確認
ストレスチェック制度は労働安全衛生法に基づく制度であり、実施方法や結果の取り扱いについて細かなルールが定められています。委託先が以下の点を確実に守っているか確認しましょう。
- 調査票の要件: 厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」または同等以上の調査票を使用しているか
- 実施者要件: 法令で定められた資格を持つ実施者が関与しているか
- 不利益取扱いの禁止: 結果を理由とした不利益な取扱いを防止する仕組みがあるか
結果の保管期間と取り扱い
前述のとおり、ストレスチェック結果の保管期間は5年間と定められています。委託契約の終了後に、保管データがどのように取り扱われるのか(返還・消去等)を契約時に明確にしておくことが重要です。
契約内容の透明性
委託契約を締結する際は、以下の事項が契約書に明記されているか確認しましょう。
- サービスの具体的な範囲と内容
- 個人情報の取り扱いに関する条項
- 契約期間と更新条件
- 解約時のデータの取り扱い
- 損害賠償に関する条項
まとめ
ストレスチェックの外部委託先を選ぶ際は、費用だけでなく、実施者の資格、面接指導の対応、集団分析の質、プライバシー管理、サポート体制を総合的に比較することが大切です。
委託先のタイプは、EAP事業者、産業保健サービス会社、クラウド型サービス、健診機関の付帯サービスの4つに大別されます。それぞれに強みと弱みがあるため、自社の規模やニーズ、予算に応じて最適なタイプを選びましょう。
特に50人未満の中小企業では、地域産業保健センターの無料支援や助成金制度を活用することで、コストを抑えつつ質の高いストレスチェックを実施できる可能性があります。
ストレスチェック制度は、単なる法令対応ではなく、従業員の心身の健康を守り、働きやすい職場をつくるための重要な取り組みです。立ち仕事をはじめとする身体的負担の大きい職種では、身体的なストレスと精神的なストレスが複合的に作用することも少なくありません。外部の専門家の力を借りながら、自社に合った形でメンタルヘルス対策を進めていくことが、持続可能な職場づくりの第一歩となるでしょう。
よくある質問
Q: ストレスチェックの外部委託は法的に認められていますか?
A: はい、認められています。労働安全衛生法および関連する省令・指針において、ストレスチェックの実施を外部機関に委託することは明確に認められています。ただし、実施者の資格要件や個人情報の取り扱いに関するルールは、委託の有無にかかわらず遵守する必要があります。
Q: 50人未満の事業場でもストレスチェックを実施すべきですか?
A: 現行法では50人未満の事業場は努力義務ですが、従業員のメンタルヘルス対策として実施が推奨されています。厚生労働省も小規模事業場向けの助成金制度を設けるなど、実施を後押ししています。なお、今後の法改正により義務化の範囲が拡大する可能性もあるため、早めの準備が望ましいでしょう。
Q: 外部委託と自社実施はどちらがよいですか?
A: 産業医や保健師が社内に常駐しており、実施事務従事者を確保できる場合は自社実施も可能です。しかし、専門人材が限られる中小企業では、法令準拠の確実性やプライバシー管理の観点から外部委託が推奨されます。コストと品質のバランスを考慮して判断しましょう。
参考文献
- 厚生労働省, 「労働安全衛生法」(昭和47年法律第57号), 最終改正令和4年法律第68号. https://www.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省, 「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」, 2015年(2018年改正). https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/
- 厚生労働省, 「ストレスチェック制度導入マニュアル」, 2015年. https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/
- 厚生労働省, 「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」, 2019年. https://www.mhlw.go.jp/
- 独立行政法人労働者健康安全機構, 「地域産業保健センターのご案内」, 2024年. https://www.johas.go.jp/
- 厚生労働省, 「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」. https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/

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