【2026年度完全版】エイジフレンドリー補助金の申請方法と活用のポイント|2026年労衛法改正で拡充

エイジフレンドリー補助金 2026年度の申請を検討されていませんか?高年齢労働者の労働災害が年々増加するなか、厚生労働省は職場の安全対策を後押しするため、令和8年度(2026年度)の概算要求額を9.5億円(前年度比25%増)に拡大しました。2026年4月には改正労働安全衛生法により高年齢労働者の労災防止措置が努力義務化されることもあり、補助金を活用した職場環境改善の重要性がかつてないほど高まっています。
本記事では、エイジフレンドリー補助金の制度概要から具体的な申請手順、採択されるためのポイント、そして現場での活用事例まで、実務担当者が押さえておくべき情報を網羅的に解説します。
注: 本記事は2025年9月時点の情報に基づいています。令和8年度の具体的な公募要領は今後公表される予定であり、詳細が変更される可能性があります。最新情報は厚生労働省の公式サイトをご確認ください。
この記事でわかること
- エイジフレンドリー補助金2026年度版の制度概要と拡充ポイント
- 補助対象となる事業者の要件と対象経費の範囲
- 申請から補助金交付までの具体的な流れ
- 採択率を高めるための申請書作成のコツ
- 床の滑り止めや手すり設置など、現場での具体的な活用事例
エイジフレンドリー補助金2026とは?制度の概要
補助金の目的と背景
エイジフレンドリー補助金は、60歳以上の高年齢労働者が安全に働ける職場環境を整備することを目的とした厚生労働省の補助金制度です。正式名称は「エイジフレンドリー補助金(高年齢労働者の安全衛生確保対策補助金)」で、2020年度に創設されました。
背景には、高齢労働者の労災件数の急増があります。厚生労働省「労働者死傷病報告」によれば、2024年の休業4日以上の労災死傷者のうち60歳以上が全体の3割を超えました。転倒、腰痛、墜落・転落など、加齢に伴う身体機能の低下がリスク要因となる災害が特に目立っています。
こうした状況を踏まえ、令和8年度の概算要求額は9.5億円と、前年度から25%の大幅増額が見込まれています(厚生労働省, 2025)。2026年4月の改正労働安全衛生法施行により高年齢労働者の労災防止が努力義務化されることとあいまって、国として対策支援を本格化させる姿勢が鮮明です。
補助率・上限額
エイジフレンドリー補助金は複数のコースで構成されており、それぞれ補助率や上限額が設定されています。以下は直近の実績に基づく概要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 対象経費の1/2 |
| 上限額 | 100万円(コースにより異なる) |
| 対象事業者 | 60歳以上の労働者を使用する中小企業事業主 |
| 申請期間 | 例年、4月〜10月頃(年度により変動あり) |
補助対象となるコース
エイジフレンドリー補助金には、取り組みの内容に応じた複数のコースが設けられています。主なコースは以下の通りです。
転倒防止や労働災害防止対策コース
職場環境の物理的な改善を通じて、高年齢労働者の労災を防止するための設備投資等が対象です。
- 床面の滑り止め加工・段差の解消
- 手すりの設置
- 照明設備の改善(照度の向上)
- 重量物搬送のための補助機器(リフター、台車等)の導入
- 作業台の高さ調整機構の導入
- 疲労軽減マットの敷設
- 滑りにくい安全靴の支給
体力チェック・安全衛生教育コース
高年齢労働者自身の身体機能の把握と安全意識の向上を図る取り組みが対象です。
- 体力チェック(筋力、バランス能力、柔軟性等の測定)の実施費用
- 転倒予防や腰痛予防のための運動プログラムの導入
- 高齢者の特性に配慮した安全衛生教育の実施費用
- 外部専門家による安全衛生研修の委託費用
職場環境の改善対策コース
高年齢労働者の健康保持増進のための職場環境改善が対象です。
- 暑熱対策のための空調・送風設備の導入
- 騒音対策のための防音設備
- 有害物質のばく露防止設備
- その他、高年齢労働者の健康を守るための設備改善
対象事業者の要件
エイジフレンドリー補助金の申請にあたっては、以下の要件を満たす必要があります。
基本要件
- 中小企業事業主であること(業種ごとに資本金・従業員数の基準あり)
- 60歳以上の労働者を使用していること
- 労働保険に加入していること
- 過去に同一の補助金を受けていないこと(一部例外あり)
中小企業の範囲
| 業種 | 資本金(出資総額) | 常時使用する労働者数 |
|---|---|---|
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| その他(製造業等) | 3億円以下 | 300人以下 |
資本金または労働者数のいずれかの基準を満たしていれば、中小企業として申請できます。
申請の流れ――6つのステップ
エイジフレンドリー補助金の申請から交付までは、以下の6つのステップで進みます。事前準備を含め、申請から補助金の入金まで通常6か月〜1年程度かかることを見込んでおきましょう。
ステップ1:公募要領の確認と事前準備
毎年度、厚生労働省から公募要領が公表されます。公募要領には、対象経費の詳細、申請書の様式、審査基準などが記載されていますので、必ず最新の公募要領を確認してください。
事前準備として行うべきことは以下の通りです。
- 自社の高年齢労働者の労災リスクの洗い出し
- 改善が必要な設備・環境の優先順位づけ
- 対象経費の見積書の取得(複数社から取得が望ましい)
- 社内での合意形成と予算の確保(補助率は1/2のため、自己負担分が必要)
ステップ2:申請書の作成・提出
申請書には、以下の内容を記載します。
- 事業場の概要と高年齢労働者の雇用状況
- 現状の安全衛生上の課題
- 実施予定の対策内容と期待される効果
- 対象経費の内訳と見積額
申請書類一式を揃え、指定された方法で提出します。近年は電子申請も可能になっています。
ステップ3:審査
提出された申請書を基に審査が行われます。審査では、以下の点が評価されます。
- 対策の必要性と妥当性
- 費用対効果の適切さ
- 高年齢労働者の安全確保に対する実効性
ステップ4:交付決定の通知
審査を通過すると、交付決定通知書が届きます。この通知を受けてから事業を開始します。交付決定前に着手した経費は補助対象外となるため、十分に注意してください。
ステップ5:事業の実施
交付決定後、計画に基づいて設備導入や環境改善を実施します。実施期間中は、以下の点に留意します。
- 申請内容と異なる変更が生じた場合は速やかに届け出る
- 経費の支出に関する証拠書類(請求書、領収書、納品書等)を保管する
- 対策実施前後の写真撮影を忘れずに行う
ステップ6:実績報告と補助金の交付
事業完了後、実績報告書を提出します。報告書には、実施内容の詳細、経費の実績額、成果の概要等を記載します。報告書の審査を経て、最終的な補助金額が確定し、指定口座に補助金が交付されます。
採択されるためのポイント
エイジフレンドリー補助金は申請すれば必ず採択されるわけではありません。限られた予算のなかで効果的に配分するため、審査基準に基づいて選考が行われます。以下のポイントを押さえることで、採択の可能性を高められます。
現状の課題を具体的に記述する
「高齢者が多いので安全対策をしたい」といった抽象的な記述では不十分です。具体的なデータを用いて課題を明確にしましょう。
- 60歳以上の労働者が全従業員の何割を占めるか
- 過去のヒヤリハット事例や労災発生状況
- 体力チェックの結果(実施している場合)
対策の効果を定量的に示す
「転倒しにくくなる」ではなく、「床面の滑り抵抗値をCSR 0.4以上に改善し、転倒リスクを低減する」といった具体的な数値目標を設定すると説得力が増します。
2026年4月の努力義務化との連動を示す
令和8年度の申請においては、2026年4月の改正安衛法施行による高年齢労働者の労災防止の努力義務化に対応するための取り組みであることを明記することで、事業の必要性・緊急性をアピールできます。
活用事例――現場ではこう使われている
エイジフレンドリー補助金を活用した具体的な改善事例を紹介します。自社の申請内容を検討する際の参考にしてください。
事例1:食品加工工場の床面滑り止め工事
ある食品加工工場では、水や油で床面が滑りやすく、60歳以上のパート従業員の転倒ヒヤリハットが頻発していました。補助金を活用して工場全体の床面に滑り止めコーティングを施工。施工後、転倒に関するヒヤリハット報告件数が約60%減少しました。
事例2:倉庫の照明改善と手すり設置
建材卸売業の倉庫では、薄暗い通路での高齢作業者のつまずきが課題でした。LED照明への交換で照度を300ルクスに引き上げ、通路と階段に手すりを設置。設備投資額の半額を補助金で賄うことができ、高齢作業者から「足元が見やすくなった」と好評を得ています。
事例3:製造業への重量物搬送補助機器の導入
金属部品製造工場では、20kg超の部品を手作業で運搬する工程があり、60代の作業者の腰痛が問題となっていました。電動リフターとローラーコンベアを導入し、人力での重量物運搬を大幅に削減。腰痛による休業日数が前年比で約40%減少するとともに、作業効率も向上しました。
事例4:小売店舗での体力チェックと安全教育
スーパーマーケットチェーンの店舗では、高齢パート従業員を対象に体力チェック(握力、開眼片足立ち、長座位前屈等)を実施。結果に基づいて個別の運動プログラムを提供するとともに、転倒予防の安全衛生教育を定期的に実施しています。
2026年4月の努力義務化との連動
2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、2026年4月1日から高年齢労働者の労災防止措置が事業者の努力義務となります(厚生労働省, 2025)。これは、2020年策定の「エイジフレンドリーガイドライン」が法律に基づく指針へと格上げされるものです。
この努力義務化とエイジフレンドリー補助金の関係を整理すると、以下のようになります。
- 努力義務への対応として、設備投資や体力チェック等の取り組みが求められる
- 取り組みに伴う費用負担を軽減するのがエイジフレンドリー補助金の役割
- 令和8年度の概算要求額が25%増額されたのは、努力義務化による需要増を見越した措置と考えられる
- 補助金の申請実績は、努力義務を果たしている証拠としても活用できる
努力義務に直接的な罰則はありませんが、対応を怠った状態で労災が発生した場合、安全配慮義務違反を問われるリスクが高まります。補助金を活用して早期に対策を講じることは、法令遵守の観点からも重要です。
よくある質問
Q: 個人事業主も申請できますか?
A: はい。中小企業事業主の要件を満たし、60歳以上の労働者を雇用していれば、個人事業主でも申請可能です。ただし、事業主自身の安全対策ではなく、雇用する労働者の安全対策であることが要件です。
Q: すでに実施済みの対策は補助対象になりますか?
A: いいえ。交付決定前に着手した事業は補助対象外です。申請を検討している場合は、交付決定を受けてから工事や機器の発注を行うようにしてください。
Q: 他の補助金や助成金と併用できますか?
A: 原則として、同一の経費について他の国庫補助金との併用はできません。ただし、対象経費が明確に区分できる場合や、都道府県・市区町村の独自助成との組み合わせが認められるケースもあります。詳細は公募要領でご確認ください。
Q: 申請から入金までどのくらいかかりますか?
A: 申請時期や事業内容にもよりますが、申請から補助金の入金まで通常6か月〜1年程度かかります。審査期間、事業実施期間、実績報告の審査期間を見込んで、余裕を持ったスケジュールで計画してください。
まとめ
エイジフレンドリー補助金は、高年齢労働者の安全対策に取り組む中小企業にとって、費用負担を抑えながら職場環境を改善できる有効な支援制度です。令和8年度は概算要求額が9.5億円に増額され、2026年4月の努力義務化と連動して制度の重要性がさらに高まっています。
本記事のポイントを整理します。
- 対象経費の1/2、上限100万円の補助を受けられる(コースにより異なる)
- 転倒防止、体力チェック、安全教育、職場環境改善など幅広い対策が対象
- 申請は6ステップ。交付決定前の着手は対象外のため、スケジュール管理が重要
- 2026年4月の努力義務化への対応として、補助金の活用は法令遵守の証にもなる
- 床の滑り止め、照明改善、手すり設置、補助機器導入など具体的な活用事例が豊富
高齢化が進む日本の労働現場では、高年齢労働者が安全に働ける環境づくりが企業の持続的な成長に直結します。公募要領が公表されたら早めに準備を始め、補助金を最大限に活用して職場の安全対策を進めていきましょう。
参考文献
- 厚生労働省, 「エイジフレンドリー補助金」. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/age-friendly.html
- 厚生労働省, 「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」, 2020年3月. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/newpage_agefriendly.html
- 厚生労働省, 「令和8年度労働基準局関係概算要求のポイント」, 2025年.
- 厚生労働省, 「労働安全衛生法等の一部を改正する法律の概要」, 2025年5月. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/
- 厚生労働省, 「令和6年 労働者死傷病報告の概要」, 2024年.
- 中小企業庁, 「FAQ 中小企業の定義について」. https://www.chusho.meti.go.jp/faq/faq01.html

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