労働災害「死亡者数」過去最少も「軽傷災害」は増加:令和6年の労働災害確定値から見る職場改善のヒント

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概要:厚生労働省が公表した2024年(令和6年)の労働災害データ

2024年(令和6年)に発生した労働災害の確定値が、厚生労働省より公表されました。特筆すべきは、死亡者数が746人と過去最少を記録した一方で、休業4日以上の死傷災害は13万5,718人にのぼり、4年連続で増加しています。このギャップから、現場のリスク構造や対応の優先順位を見直す必要があることが浮き彫りとなりました。


目次

死亡災害の推移とその内訳

死亡者数:過去最少ながら依然高いリスクを抱える業種も

  • 総死亡者数:746人(前年比9人減)
  • 年千人率:0.0129(前年比減)
  • 主な業種別死亡者数:
    • 建設業:232人(前年比+9人)
    • 製造業:142人(+4人)
    • 陸上貨物運送業:108人(−2人)
    • 商業:55人(−17人)

死亡原因の主な類型:

  • 墜落・転落:188人(−7.8%)
  • 交通事故(道路):123人(−16.9%)
  • はさまれ・巻き込まれ:110人(+1.9%)

➡ 建設・製造業における構造的リスクの見直しと、巻き込まれ事故への再発防止策が求められます。


休業4日以上の死傷災害:慢性化する身体負担と事故リスク

死傷者数:微増傾向が継続中

  • 総死傷者数:135,718人(前年比347人増)
  • 死傷率(年千人率):2.35(横ばい)
  • 業種別:
    1. 製造業:26,676人(−1.9%)
    2. 商業:22,039人(+1.7%)
    3. 保健衛生業:18,867人(+0.4%)
    4. 陸上貨物運送業:16,292人(+0.5%)

主な事故原因:

  • 転倒:36,378人(+0.9%)
  • 動作の反動・無理な動作:22,218人(+0.7%)
  • 墜落・転落:20,699人(−0.3%)

➡ 特に「動作の反動」に起因する災害は腰痛の引き金となることが多く、立ち仕事や手作業中心の職場で重点的な対策が必要です。


現場管理者に求められる3つの視点

① 致命的リスクと日常的負担の両輪での対策強化

  • 墜落・巻き込まれなど致命的事故の防止
  • 転倒・動作由来の障害など、慢性化しやすいリスクの低減

② 中高年・外国人労働者への対応強化

  • 高齢者の転倒リスクに配慮した職場設計と回復支援
  • 言語・文化に配慮した安全教育の充実

③ 「第14次労働災害防止計画」の実践

  • 業種別に設定された削減目標(建設・林業:15%、製造・運送業:5%)の達成に向けた行動計画の明確化

➡ 形式的なチェックリスト運用だけでなく、現場主導でのリスクアセスメントが鍵を握ります。


改善のヒント:身体的負担を減らす具体策

  • 高さ可変の作業台や補助機器による作業負担軽減
  • ノンスリップ素材や段差のない床設計による転倒防止
  • ストレッチやエルゴノミクス指導による姿勢改善
  • 定期的なハザードマップ作成と職場内での情報共有

➡ 機器や環境だけでなく、「人の動き」に着目したアプローチが重要です。

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立ち仕事の椅子「スタビハーフ」に座って仕事をする前立ち仕事の椅子「スタビハーフ」に座って仕事をする様子

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立ち姿勢では体重負荷が100%足裏に集中して、足や腰に負担がかかります。スタビハーフは体重を分散して支えるため、足裏への負荷を最大33%軽減することができます。

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実証実験において、スタビハーフによる体重分散効果が示されました。

立ち姿勢とスタビハーフ使用時における体にかかる荷重を、圧力分布センサを用いて計測したところ、スタビハーフの使用により足裏の荷重が最大30%程度軽減することが明らかになりました。

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スタビハーフの負荷軽減効果検証実験の様子。立ち姿勢とスタビハーフ使用時における体にかかる荷重を、圧力分布センサを用いて計測したところ、スタビハーフの使用により足裏の荷重が最大30%程度軽減することが明らかになりました。

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